【店主の休日】冬物ギアテスト 西穂高岳にて

店主の休日

こんにちは。チカです。
先週のお休みはどこもかしこも天気が悪そうだったので、ちょうど入荷したばかりの秋冬アイテムのテストをしようと西穂高岳にテント泊で行ってきました。今回試した道具の使用感も併せて紹介したいと思います。

さて、初日は新穂高からロープウェイで西穂高口まで行き、西穂山荘までのお気楽行程。アルプス初冠雪かも?という予報でギアのテストにはもってこいのお天気ですが、流石に駐車場は閑散としていました。

新穂高ロープウェイは学生のときに旅行で冬に乗った以来。その時は北アルプスの山々につながっている場所だとは知らずに普通に観光して(しかも猛吹雪で第二ロープウェイは乗らずじまいで)帰ったのですが、毎週のように山に登るようになって「ここはあの時乗ったロープウェイではないか…」とあとから気づいた思い出の場所です。

そんな懐かしい思い出に浸りながらしらかば平駅に着くと、なんとロープウェイは2階建て(しかも最新型)でそれだけでワクワク。曇り空でしたが、ロープウェイから見下ろす森は美しかったです。
西穂高口に着くと結構風があり、ひんやりしました。とはいえこの先は樹林帯の緩い登りなので、シェルは羽織らずそのまま歩き出すことに。

~今回の行動着~

<シュンペイ>
ベースレイヤー: STATIC | ALL ELEVATION L/S SHIRTS Men’s
ミドルレイヤー: STATIC | ROAR HD CREW
ボトム: STATIC | BEBOP MD PANTS

レインウェア:山と道 | UL All Wetherシリーズ上下

<チカ>
ベースレイヤー: 山と道 | DF Mesh Merino Sleeveless
ミドルレイヤー: STATIC | ROAR RELAX HOODY
ボトム:山と道 | 5−Pocket Wide Pants
シェル:山と道 | Kami Shirt

レインウェア:山と道 | UL All Wetherシリーズ上下

しばらく歩くと雨がぱらついてきたので、持ってきていたエバニューの折りたたみ傘を差しました。このくらいの道であれば傘があると便利です。遊歩道のようなきれいな道を歩くこと小一時間で西穂山荘に到着。

受付を済ませテン場へ。小屋のすぐ横にテン場があるのは結構久しぶりで、それだけで嬉しくなります。この天気、案の定テントは一つもありませんでした。作業するには傘は邪魔なので、山と道のUL All Wether Hoodyを着用。耐水圧が気になる方もいらっしゃるかと思いますが、当然小雨程度であれば問題ありません。

テントは居住性重視で昔から使っているエアライズ2にしました。2人用で約1.4kgと近頃出ているダブルウォールテントと比べると重量を感じるかも知れませんが、広さ、丈夫さを考えると十分軽いです。悪天に備えてこういうテントを一つ持っているといざという時便利です。特に今回のようなベースキャンプ方式での山行はある程度重量があっても許容できます。

さっとテントを設営し、その中にザックを突っ込んでまずは小屋にて一服。受付しているときからどうしてもレモンサワーが飲みたくて氷結を買ってしまいました。おでんとモツ煮でカンパイ。小屋の中も人はまばらで、ゆっくり休憩させてもらいました。初日は確実に時間を持て余すことがわかっていたので珍しく本を持参。

持ってきたのは星野道夫さんの「旅をする木」。綴られる美しく優しい文章から、アラスカの大自然とその中で暮らす人々の様子が頭に浮かんでは、かつて自然と一体になって生活していた頃の景色はどんなに美しかったんだろう…と物思いにふけってしまいました。あるがままの自然なんてもうこの地球で見ることはできないのでしょうが、今でも残るこの美しい自然が我々の生活にもたらしているものの大切さを考えさせられます。

時間があるときには山で書き留め。なんてことないすぐに忘れてしまうようなことを見返すのが楽しかったりします。

さてお腹も満たされたところでテント場に戻りました。この冬STATICと山と道から登場した新作インサレーションを持ってきていたので早速テスト開始。気温5℃小雨の中でしばらく活動してみました。
濡れに関してはSTATICのCAPSULEシリーズ、山と道のPuff Smockどちらも全く問題なし、ただPuff Smockだと若干寒いかな…という感じでした。
STATIC、山と道どちらも化繊綿を使用しており、濡れに強いという点は共通していますが、ロフト感・保温力はSTATICのCAPSULEシリーズのほうが高く、山と道のPuff SmockはMサイズ196gとかなり軽く携行性に優れています。使い方としてはCAPSULEシリーズは雪山メイン、山と道はスリーシーズンあるいは日帰り冬ハイク向けという感じです。
この日は明け方にかけて氷点下まで気温が下がる予報で、今回のコンディションであればCAPSULEシリーズを持っていくのが無難という印象です。

まだまだ時間を持て余していたのでテントに入って読書の続きをすることにしました。下から一生懸命(?)担いできたビールとおつまみで優雅に読書タイム。おつまみを広げようとしたらテントのフロアにどしゃあっとこぼしてしまい、あれ、これお皿いらなくない?となんだかおかしくて二人で爆笑。お皿に盛るという固定観念が覆された瞬間でした。
その後そのままテントで仮眠…たまにはこんな日もいいかと思つつあまりに摂取カロリー過多の1日だったのでお腹も空かず、18時を過ぎてようやく夕飯を作り始めました。

~今回の寝具~

<シュンペイ>
保温着(上): STATIC | CAPSULE 60 PARKA
保温着(下): CAPSULE 40 PANTS
シュラフ: STATIC | ADRIFT Ti SLEEPING BAG
スリーピングマット:山と道 | UL Pad + (130cmにカット)

<チカ>
保温着(上): 山と道 | Puff Smock
シュラフ: Rab | Mythic 0C/32F
スリーピングマット:山と道 | UL Pad + (70cmにカット)

シュンペイ氏はCAPSULEシリーズのスペックを試すべく、シュラフはあえてコンフォートが10℃以上のADRIFT Ti SLEEPING BAGを使用。私はRabの最新型シュラフMythic 0C/32Fを試すことにしました。明け方最低気温は-5℃まで下がりましたが、シュンペイ氏はなんとか寝られたとのこと。私は比較的ぬくぬくでした。(CAPSULEの紹介はまたの機会に)

今回、Mythic 0C/32Fで一番確認したかったのが濡れに対してどこまで強いかどうかという点でした。実際、朝起きた時もダウンがフカフカで前日夜と変わらないロフト感に感動。ほぼ新品だからということもあるかと思いますが、強力な撥水加工を施されたダウンはお見事としか言いようがありませんでした。普段冬はmont-bellの1番を使うことが多いのですが、一晩でダウンが湿気でくったりしてしまっていたのがここ数年の悩みだったので、-10℃程度の環境であればMythic 0C/32Fに保温着を強化することで連泊にも使えそうです。
今回のような-5℃程度の気温であればPuff Smockとの組み合わせで保温力は十分でした。寒がりな方はダウンパンツ等足元の保温力をあげるか、エアマットを使うのもいいかと思います。

↓詳しいMythic 0C / 32Fの製品紹介

2日目は前日と打って変わって快晴。朝ごはんを食べて外に出るとちょうど朝焼けしていました。この日は朝からヘリの荷揚げがあるそうで、急いでテントを撤収して6:30には出発しました。

ところどころ薄氷が。冬目前です。
葉が落ちてダケカンバの幹の白さが際立つ繊細な森の様子。

小屋に荷物を預けて身軽なハイキング。歩き出した頃はまだ麓は雲海に沈んでいました。丸山まで来るとだいぶ日が高くなり、気温も上がってきました。今回は行動中基本ROARで歩き、風が寒ければ上にKami Shirtを羽織るという想定で来ていましたが、この日はかなり気温が高くて登りはROAR一枚で十分でした。

上高地は朝霧に包まれていました。ぽっかり浮かぶ霞沢・六百山の雄大な姿を添えて。

西穂独標からは緊張感のある岩場と細かなアップダウンで地味に神経を消耗します。とはいえ右も左も前も後ろも、360°絶景の稜線歩きは最高。小屋からノンストップであっという間に西穂高岳まで来ました。

ROAR HDは従来のROARの良さを引き継ぎつつ、岩場も気にならない丈夫さが◎

STATICから今年登場したROAR HDはニットなので伸縮性が高く、大きな動きをしてもつっぱらないのがとても快適です。袖周りもゆったりなので中に着ているベースレイヤーの長袖をROAR HDの中で捲くっても窮屈感無く、ROARの通気性を活かし細かな体温調整が可能です。

途中のたぬき岩。ちょうどたぬき岩にだけ光があたっていました。
西穂山頂にて。立山まで見渡せる最高の天気。西穂高は北アルプスの入口でしかない…
笠ヶ岳の横縞もバッチリ見えました。

折角なので山頂で30分ほど休憩をすることに。持ってきていたPuff Smockを着込んでぬくぬく日向ぼっこでした。TRAIL BUMのBIG TURTLEにらくらく詰め込める携行性が何より最高で、こういった冬場の日帰りハイキングに停滞中の保温着として持っていくのにはうってつけです。気温10℃前後のテント泊なんかでも就寝着としてちょうどいいと思います。

風があったので下山中はKami Shirtを羽織りました。ROARとの組み合わせは冬の低山ハイキングにもオススメ。
振り返って明神主稜と前穂。前日も天気が良ければこの休みに前穂北尾根と明神主稜に行く予定でした…
恐竜の背中のような独標までの道。
山々が折り重なる大絶景。

西穂高からの下山中は小屋泊の方や日帰りの方が続々上がってきてすれ違いに少々難儀しました。さすがは人気の山。アルプス歩き納めには絶好のコンディションだったことでしょう。丸山まで降りて来ると外国の方がぐっと増えて、上高地ばりの人気っぷりに驚きを隠せませんでした。

丸山へ続々と人が上がっていきます。
西穂山荘のすぐ上にある岩場。ここだけやたらと大きな岩で面白い。
西穂山荘で締めのラーメンを食し、下山。
こんな荷物の多いテストの日にもうってつけのCRUX。濡れたテントを雨蓋の下に挟んでおくこともできます。

道中足湯に浸かり疲れを癒した後、シュンペイ氏がずっと気になっていたらしいさぼう塾に寄り道。入館無料にしてはかなり面白かったです。日本で暮らしていくには避けられない土砂災害と、災害から街を守ってきた歴史や最新技術を学び帰路につきました。

店頭には今回紹介した製品以外にも秋冬物が入荷しています!冬場の低山ハイキングから雪山泊まりまで、幅広く装備のご相談お待ちしています!

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