こんにちは。チカです。
9月末、長く続いた雨がようやく去ったので、先週の休みは意気揚々と山に出かけてきました。
今回は日帰りハイキングということで、お天気的に晴れが期待できそうな新潟は戸隠・高妻山をチョイス。
茅野を4時前に出発。登山口には6時前に到着し、さくっと身支度を済ませて出発。朝はだいぶ寒くなってきました。「もう長袖が必須か…」とついボヤキが出てしまいます。夏山をしめきれないまま秋に突入しました。


駐車場からはしばらく遊歩道を進みます。雨上がりの湿った木道に落ち葉が広がり、気持ちいいな〜なんてついうっかり油断すると滑って転びそうになるなんてことが度々。そんな道を30分も歩くと奥社の参道に出ました。永遠かと思うくらいのロングストレートの参道と、その両脇に立派な杉並木。入口から戸隠神社の奥深さを物語っていました。

奥社と九頭龍社にお参りを済ませ、いよいよ登山スタート。序盤から急登で、「戸隠と言ったら蟻の塔渡りでしょ」という舐めた心をしっかり折ってきました。とはいえ手と足を使ってぐんぐん標高をあげる上りは心地よく、いくつか岩場を越えるとあっという間に蟻の塔渡りに到着しました。






蟻の塔渡りは噂に違わぬ切れ具合。難しい岩場ではないですが、視界が恐怖心を煽ってきます。四つん這いになって一手一手慎重に進み突破しました。高所恐怖症の私にはかなり難易度が高くて正直もうお腹いっぱいという感じでした…


ところどころ紅葉がきれいでした。落ち葉が湿って滑りやすい道です。

そこからもうひとつふたつ岩場を越えて、八方睨に到着。その名の通り360°見渡しの良いピークでした。長野市方面は雲海。「高妻までの稜線もまあまあ長いし、高妻の最後の上りもまあまあしんどそうだなあ」とせんべいをかじりながら観察。この先も紅葉はそれなりに楽しめそうです。

その先の戸隠山はなんてことないピークでそのまま通過しました。そこからしばらく細尾根のアップダウンが続き、九頭龍山にいい感じの椅子にちょうどいい三角点があったので腰掛けて休憩。ところどころ開けた場所があり、そこからは岩壁と紅葉が一緒に見えます。岩場と紅葉はお互いを引き立てます。そういえば、何年か前に登った石鎚も、去年行った妙義も秋でした。無意識のうちにその景色を求めているのかもしれません。



一不動避難小屋まで下ってそこから再び五地蔵までぐっと登り返し。戸隠から続くアップダウンにじわじわと太ももが消耗させられます。そこから六弥勒七薬師と進み…あれ、これは仏教の山でもあるのか、とそこで気付きました。帰って調べた所、死後の世界を司る十三仏を祀っているそうで、高妻山の先の乙妻山まで、十三仏が配されているそうです。当たり前のように行っていた法要は十三仏の信仰だったことを恥ずかしながら初めて知りました。今年の夏ちょうど祖母の十三回忌を行ったので、知っていたら高妻山の先にある十三回忌に配されている大日如来のところまで行ったのですが、”物事を知らない”ということはそういう機会を知らず知らずに逃してしまうということですね。


さて話を戻して、八観音あたりで笹薮からガサゴソ音がし、少し引き返して様子を見ていましたが、「これはクマではないか?」と夫と顔を見合わせ後退り。熊スプレーを構えて待機すること数分、クマ(?)は笹薮の中をそのまま降りていき、鉢合わせせずに済みました。スプレーを構えるほどに接近したのはこれが初めてのことでしたが、あるとないとでは心理的な余裕が違うことを身を持って体感しました。



獣の気配も消え、まずまず問題ないだろうとそのまま先に進むと見晴らしの良い九勢至に出ます。残す所目の前の高妻山までの登りのみ、と気合を入れて出発。しかしながらそこから先の標高差300mの登りが思いの外急登で、ここ最近登った山の中では一番にキツかったです。このあたりから下ってくる人とぼちぼちすれ違うようになり、さすがは百名山という感じでした。いくつかの岩場を超えてやっとこさと稜線に出ると、正面には富士山と八ヶ岳が並んで雲海から頭を出していました。地味に歩きづらい岩場の稜線をさらに歩くこと数分、高妻山に到着。今回は山頂でカップラーメンを食べると決めていて、それをご褒美にここまで頑張って一気に登ってきました。JETBOILで一気に湯を沸かし、持ってきたカップヌードルトムヤムクン味(なんとBIGサイズ)に注ぎます。蓋を開けた瞬間の香りがちょっと猫のご飯みたいで(最近新たにお迎えした子猫用のカリカリのカオリを彷彿とさせました)一瞬「うっ」となりましたが、ひとすすりするとスパイスの香りが食欲をそそり、酸味と辛味が疲れた体に染みました。目の前に広がる北アルプスを眺めながらのランチタイムは最高です。


高妻山は眺望に優れ、360°見渡す限りの景色が楽しめます。北アルプスの大展望はもちろん、妙高も間近に見えました。八ヶ岳以外の場所に行くのはかれこれもう1ヶ月以上ぶり。梅雨以上の長雨に鬱憤が溜まっていましたが、久々の晴れにそんなジメジメした気分もスカッと飛んでいきました。
腹を満たしたところで下山開始。登りながら「ここ下るの嫌だな」と思った道を歩く苦痛は計り知れません。案の定途中で膝が終わり、かばいながらなんととか下山しました。道中、紅葉に染まる斜面やブナの森が美しく、秋の午後の温もりある日差しの中を歩くのは心地よかったです。日中かなり気温が上がって一日中シェルを着ずに過ごせるくらいだったので、下山口の牧場に着く頃にはもう喉がカラカラ。牧場で自販機を見つけたときは嬉しすぎて涙が出そうでした。







登る前は高妻山に対して地味な印象を持っていましたが、百名山に選ばれる所以がその道中や山頂に散りばめられていて、とても趣ある山でした。秋の岩と紅葉のコラボもとても素晴らしかったですが、次に登る時は、春先にお花と雪渓を目当てに今回行けなかった乙妻山まで行きたいです。

